近年、大工道具の機械的な進歩と、低価格化により、昔の日曜大工と比べても、かなり本格的なDIYができるようになった。郊外のホームセンターでは様々な工具が販売され、顧客のニーズ、様々なシーンで使える道具が簡単に手に入る。
きちんと道具が扱えるようになれば、ちょっとした犬小屋から、小さな丸太小屋まで日曜大工でできる範疇を超えるものもある。もし、自分が住んでいる家やマンションの本格的なリノベーションが、自分の好きなように、気兼ねなくできるとしたらどうだろう。
総合不動産事業グループのリスト株式会社は、マンションのリノベーションを行う中で、企業がバックアップをしながら、住民がDIYをすることでマンションの憩いの場を作るという、興味深いアイデアを提案した。社長の北見尚之氏は、「共有スペースのリノベーションをどうしたらよいか。それは、何よりも住んでいる住民の皆さんが納得いくものを作りたい。そこで、入居者の方々に我々の全面サポートのもと、DIYを楽しみながらリノベーションをしてもらうということをやってみました」と語る。
顧客の満足度を模索するなかで、住民と共同でのDIYリノベーションという実験的な試みを行ったリスト株式会社。満足度だけでなく、自分だけの家づくりをしてもらうことで、新たなコミュニケーションも生むサービスは興味深い。